こんにちは。てっぺい(@teppei_bestlife)です。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。今日は、子会社売却について、少し率直に書いてみようと思います。
細かい数字や法律の話というより、経営者として何に一番神経を使ったのか。そんな視点で読んでもらえたら嬉しいです。
正直、最初は「そんなに難しくない」と思っていました
子会社を第三者に売却することが決まったとき、正直こう思っていました。
株価評価も出ているし、金額が妥当なら、あとは手続きを進めるだけだろう
ところが、実際に動き出してみると、一番頭を使ったのは金額でも契約書でもありませんでした。
一番悩んだのは「この決定、あとから説明できるか?」
今回の売却では、状況が少し複雑でした。
- 親会社が、子会社の株式を売却する構造
- 買主は完全な第三者だが、過去に取引関係がある会社
- 親会社の社外取締役に、買主代表の親族が含まれている
- 親会社の取締役が、子会社の取締役を兼務している
- しかも、その取締役は売却後に退任予定
こうした条件が重なったとき、ふと頭に浮かんだのがこの問いでした。
「これ、数年後に誰かから聞かれたら、ちゃんと説明できるか?」
「特別利害関係取締役」という言葉が急に現実味を帯びた
これまで「特別利害関係取締役」という言葉自体は知っていました。
でも、
- 親族
- 既存取引
- 役員兼務
- 退任予定
こうした要素が一気に重なると、机上の知識だったものが、急にリアルな問題になります。
大事なのは、何か不正があるかどうかではありません。
問われるのは、
会社として、きちんと整理して判断しているか
ここが曖昧だと、将来、説明する立場になった自分が一番困ります。
実務で一番意識したこと
取締役決定書を作る中で、自分なりに大事にしたポイントは3つありました。
① 隠さない。でも、感情的に書かない
- 親族関係がある
- 役員を兼務している
- 退任予定がある
こうした事実は、変にぼかさず、淡々と書くことにしました。
「問題ない」「不正ではない」と強く主張するより、事実と、それに対する会社の判断を書く。
結果的に、その方がずっと健全だと感じました。
② 「排除した」ことをはっきり書く
特別利害関係に該当する取締役については、
- 検討に参加していない
- 協議に参加していない
- 意思決定に関与していない
この点を、かなり明確に文章に落としました。
「参加していない」ではなく、「一切参加していない」と書く。
この一言で、読み手の受け取り方は大きく変わります。
③ 問題は「利益」ではなく「不利益」
文章を考える中で、一番しっくりきた視点がこれでした。
誰かが得をしたかどうか
ではなく
会社が一方的に損をしていないか
法律や税務の世界では、ここが本当に見られます。
だから、「一方的に利益を得る取引ではない」ではなく、「会社が一方的に不利益を被る取引ではない」という表現を選びました。
買主側の「なぜ買うのか」もきちんと書く
もう一つ、意識したことがあります。
それは、「なぜ、この会社が買うのか」を具体的に書くこと。
今回の買主は、
過去にこちらの事業に関するコンサルティングを行っていた会社でした。
- 事業内容を理解している
- 課題も強みも分かっている
- 将来的なシナジーを描ける
この背景を書くことで、
「負の遺産を押し付けた」という見え方は自然と消えました。
今回の経験で強く思ったこと
今回、取締役決定書をかなり丁寧に作りました。
正直、「ここまで書く必要あるかな?」と思った瞬間もあります。
でも、完成した書類を見たとき、こう思えました。
これなら、誰に聞かれても説明できる
この安心感は、想像以上に大きかったです。
これから子会社売却を考えている方へ
もし同じような立場の方がいたら、
次のことだけは伝えたいです。
- 金額よりも「説明できるプロセス」を大事にする
- 特別利害関係は、避けるより整理する
- 隠すより、書いた方が強い
- 書類は、未来の自分を守るためのもの
おわりに
経営をしていると、「正解が一つじゃない判断」に何度も向き合います。
今回の子会社売却も、その一つでした。
最終的に思ったのは、
ちゃんと考えて、ちゃんと書いておくこと自体が、経営判断なんだ
ということです。
この経験が、どこかで誰かの参考になれば嬉しいです。
※本記事は実体験をもとにしていますが、社名・人物・細部はすべて匿名化しています。
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