退院後の脳梗塞リハビリ−医療保険?介護保険?それとも保険外リハビリ?−

こんにちは、てっぺいです。今回は脳血管疾患(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)により回復期病院でリハビリに励んでいる当事者さんとそのご家族向けの記事となっています。これらの方の多くが、

✔️だんだん良くなってはいるけど・・・
✔️もっと入院が必要なのでは・・・
✔️退院した後のリハビリってどうなるんだろう・・・

こんな悩みを持っているのではないかと思います。

回復期病院のリハビリは本当に手厚いので、納得いくまで病院で・・・という気持ちもごもっとも。でも、ご存知の通り、病院でのリハビリは入院日数に制限があります。脳血管障害で150日、高次脳機能障害を伴っていれば180日。ですので、全ての方において退院後の選択がとても重要になってきます。

現在の主流は「医療保険を使って外来リハビリを利用するか?」「介護保険を使ってリハビリをするか?」ですが、そこに実はもう一つの選択が生まれています。それが「保険外リハビリ(自費リハ)」です。

僕自身、介護保険を使ったリハビリであるリハビリ特化型デイサービス(リハビックス)を12店舗、訪問んカンゴステーション(クラセル)を2店舗運営していますのし、それに加えて、6年間、自費リハビリ(沖縄脳卒中リハビリセンターホコトレ)を世の中に浸透すべく活動をしてきましたので、それぞれのメリット・デメリットを理解しているつもりです。

ですので、本記事では、メリット・デメリットを含めて、「まだまだ回復を諦めたくない!」「もっと頑張ってリハビリしたい!」と思っている方が退院後の選択をする上で参考になるような内容になれば良いなと考えています。

内容
  1. 退院後ってどんな選択肢があるの?
  2. 保険外リハビリのメリット・デメリット
  3. 保険外リハビリ施設の紹介

①退院後ってどんな選択肢があるの?

退院するまでの基本的な流れはこちら。

脳卒中発症 → 急性期病院 → 回復期病院 → 自宅 or 施設

では、自宅へ戻った際、どんなリハビリを選択することが可能なのか?僕は大きく分けてこの5つがあると思っています。

1、外来リハビリ
2、通所リハビリ(デイケア)
3、訪問リハビリ
4、通所介護(デイサービス)
5、自費リハビリ

1−4までが保険を使ったリハビリ、5が保険を使わないリハビリです。では、それぞれについて簡単に解説していきます。

1、外来リハビリ
これは自宅から病院に通院して行うリハビリです(医療保険)。自分で通わなければなりませんが、「病院のリハビリを引き続き!」と思っている人には良いかもしれません。が、一方で、算定期限(例えば発症後180日)を超えると、リハビリを実施できる時間がかなり少なくなります(月13単位まで)。1単位が20分なので月260分。1回40分だと月に6ー7回ぐらいしかリハビリを受けれないことになります。これは少ないですよね。ですので、外来リハと自費リハを組み合わせる人は結構いらっしゃいます。
注:リハビリの必要性が高い人は「対象外」といって、13単位以上の介入が可能なパターンもあるそうです。ぜひ確認してみて下さい。

2、通所リハビリ(デイケア)
これは病院に併設する施設で行うリハビリです(介護保険)。お医者さんの指示書に則ってセラピストがリハビリを実施します。短期集中(個別)リハビリテーション実施加算というものがありますので、利用開始から3ヶ月間は集中的な個別リハが受けれるのではないかと思います。送迎があるのもありいがたいところですね。一方、利用時間が決まっていますので、1日中滞在する必要があったりもします。これリハビリだけをしたい人にとっては苦痛ですよね。デイケアは沖縄県内だけでも123事業所ありますので、利用する前には施設を見学された方が良いと個人的には思っています。

3、訪問リハビリ
これはセラピストがご自宅でリハビリを行なってくれます(医療保険・介護保険)。訪問リハビリテーション事業所もしくは訪問看護ステーションに所属するセラピストがお医者さんの指示書のもとリハビリを実施します。リハビリ時間は週に6回(120分)という上限がありますので、1回40分の週2回というのがほとんどではないでしょうか。これも人によっては少ないですよね。訪問の場合、家でリハビリができるので、より日常生活の課題に則したリハビリを受けることができるというメリットがある一方、社会参加・他者交流といった面も生活期のリハビリでは重要だと思うので、その点は別の方法でカバーした方が良いと思っています。とはいえ、寝たきりなどで通所サービスの利用が難しい人でも利用できるサービスなのでとても便利ですよね。

4、通所介護(デイサービス)
デイケアとデイサービスを混同している方が多数いらっしゃいますが、サービス内容としいてはほぼ似ています。大きく違う点としては、お医者さんの指示書がないというところですが、これに関しては、個人的には大きな問題にはならないと感じています。デイサービスには必ず機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・柔道整復師など)と呼ばれる人がいますし、リハビリ特化型デイサービスのように機能訓練にかなり力を入れていて、非常に優秀なセラピストが所属しているパターンも多々あります。デイケアと違って病院に併設していないので勝手に利用者が来るという構造になっていませんので、利用者獲得のためには、リハビリの質を上げるしかないという現実もありますので。ただし、個別リハをするか?しないか?何分やるか?というは事業所単位で全く異なります。こちらも利用する前には施設見学・体験をすることをお勧めします。ちなみん沖縄県内だけで793事業所あります。

続きまして、保険外リハビリですが、これは次の章に記載したいと思います。

②保険外リハビリのメリット・デメリット

脳血管疾患の後遺症に対してリハビリを行う場合、基本的には前述した1から4のサービス、つまり、医療保険や介護保険を用いることが多いと思います。一番の理由は支払う金額。医療保険は3割負担、介護保険は1ー3割負担で利用可能。例えば、1回3時間のリハビリ特化型デイサービスの場合、約600円/回(1割負担の場合)で利用できます。往復の送迎まであってこの価格なのです!保険って素晴らしい仕組みですよね。とうことで保険外リハビリのデメリットは費用(高額)になってきます。

一方、メリットとして挙げられるのは十分な量のリハビリ・質の高いリハビリを受けられるという点。特に退院直後はまだまだ伸び代の多い人が多いにもかかわらず、保険サービスを利用すると様々な制限があり、リハビリ量が極端に減ってしまいます。これは避けたいところです。回復期病院で毎日3時間のリハビリをしていたのであればそれを維持すべきだ個人的には思っています。質の面においても然り。保険外リハビリで働くセラピストはより結果が求められますので、相対的に意識の高い人が多いのではないかと感じています(もちろん個人差はありますし、病院やデイサービスにも優秀なセラピストはたくさんいますので悪しからず)。

ちなみに・・・最近は様々なリハビリ機器が登場しています。僕らの施設ではHONDA歩行アシスト吊り下げ型トレッドミルアイビスなどを導入しています。こういったリハビリ機器が充実しているかどうかも施設選びの一つの基準にしてみても良いかもしれません。

話は逸れてしまうかもしれませんが、保険外リハビリってどんな方が利用されるのか気になる読者さんもいらっしゃると思いますので・・・

保険外リハビリを利用するケースとは???

・退院直後の方!このおパターンはすごく多いです。伸びしろが高い時期に2〜4ヶ月利用するパターンですね。
・「デイサービス行きたくない!」という男性や若い方。
・1週間のうち4回デイケアで、残りの2回を保険外リハビリにするなど、とにかくリハビリを充実させたいと考えている方
・施設入所していて十分なリハビリが受けれない方
・外来リハビリが終了となった方、もしくは回数が減った方
など

③保険外リハビリ施設の紹介

今回は僕自身が見聞きしてお勧めできるなと思う自費リハビリ施設をいくつかご紹介します。この他にも多数の施設があるかと思いますので、ぜひ色々と調べてみてください。

1、脳梗塞リハビリセンター
  店舗:東京・神奈川・埼玉・千葉・新潟・名古屋・大阪・兵庫・広島・福岡・熊本・鹿児島

2、AViC THE PHYSIO STUDIO 
  店舗:東京・神奈川・愛知

3、STROKE LAB
  店舗:東京

4、脳梗塞後遺症リハビリセンター STROKE GYM SAPPRO
  店舗:北海道

5、脳梗塞リハビリステーション長野
  店舗:長野

6、動きのコツ研究所
  店舗:兵庫

7、沖縄脳卒中リハビリセンターホコトレ
  店舗:沖縄

以上です。退院後、リハビリをする施設を探すのに困っている方にとって少しでも有益な情報となっていれば嬉しい限りです。本件に関してご質問がある方はぜひお問い合わせもしくはTwitterのDMにてお願いします。

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