こんにちは、てっぺい(@teppei_bestlife)です。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。私は沖縄でデイサービス16拠点・訪問看護ステーション3拠点など30の施設を運営しています(従業員数230名・役職は常務取締役)。が、その一方、鹿児島ではデイサービスを1店舗だけ運営するベストライフ鹿児島という従業員6名の会社を経営しています。
そんな規模が真逆の2社に関わる僕にとって、今回のテーマは「これからどういう経営戦略を立てていくか?」という点で非常に重要です。ということで介護業界はどうなっていくのか?どうやって生き残っていくべきなのか?を考えながら記事を書いてみようと思います。
では、スタート!
◎ 業界の転換期が目前に
2024年度、訪問介護事業所の倒産や休廃業数が過去最多に達し(訪問介護86件/全体179件)、個人経営や小規模法人は厳しい経営環境に直面しています。 一方、請求事業所数の増加は継続しており、現場では競争と再編の両局面が進行していると言えます。
この潮流の背景には、国が推進する「介護事業所の大規模化・協働化政策」があります。
① なぜ今「大規模化」が求められるのか?
厚生労働省は2024年9月19日付の事務連絡で「協働化・大規模化等による介護経営改善パッケージ」を発表し、関係団体への周知を開始しました。厚生労働省のHPはこちら。この政策は、令和6年6月に決定された「デジタル行財政改革 取りまとめ2024」を受けたものであり、人材不足への対応と業務効率化が目的とされています。

上記サイトを見てみると、大規模化に向けた事例や手続き方法などを紹介しており、明らかに大規模化を推進しているのが伺えます。「介護分野の人材確保が困難となる中、安定的な事業継続にはテクノロジーの活用や協働化・大規模化などによる経営改善の取組が必要」と指摘していることから、この方向性に動いていくことは間違いなさそうです。
なぜ1法人1拠点の小規模事業所ではダメなのでしょうか?
僕は下記の5つがあるのではないかと考えています。
✅ 人手不足への対応が困難だから
介護業界全体が慢性的な人材不足に直面しており、小規模事業所ではスタッフ確保・維持が難しい。有給取得やシフト調整も厳しく、「1人抜けたら回らない」リスクが大きい。
例:オンコール対応が常勤1人に集中→精神的負担で離職…など
✅ 経営が不安定になりやすいから
利用者数が少ない小規模事業所は、1人利用者が減るだけでも赤字化しやすい。物価や光熱費の高騰などで収支が圧迫されやすい構造にある。
✅ ICTや研修などへの投資ができないから
記録システムや業務効率化のICT導入には初期コストがかかるが、小規模では投資余力がない。スタッフへの研修やスキルアップ支援も後回しになりがち。
→🔍 結果として質の高いサービス提供が難しくなりやすい。
✅ BCP(災害・感染症対策)体制が脆弱だから
国が求める事業継続計画(BCP)策定や体制整備も、小規模では人手不足で難しい。災害や感染症が起きたとき、閉鎖リスクが大きく地域の命綱が途切れる可能性がある。
✅ 地域全体での支え合いを期待しているから
国は「地域包括ケアシステムの中で機能を分担・連携する」ことを目指している。つまり、単独の事業所で全てをまかなうよりも、複数法人の“協働”が前提となってきている。
こうやって考えると、やはり大規模な企業の方が強いですよね。もしくは、小さな企業同士でタッグを組んで、それぞれが別会社ではあるが、上記5つ対しては連携して取り組むような体制を構築するかですね。難しいとは思いますが。
② 政策の三段構え:支援の全体像
では、国はこの「協働化・大規模化」をどのように進めようとしているのか?
支援策は、3つの柱(段階)で構成されています。
第1段:伴走支援(地域のハブ機能を育成)
・地域ごとに「中核的な大規模法人」を選定し、その法人が他の小規模事業所を支援できるようにする。
・中核法人は、周辺事業所にICT導入支援、研修、採用ノウハウ提供などを行う。
🔍 例:A法人が地域連携拠点として、小規模法人B・Cの業務改善をサポート
第2段:連携の見える化と共有化
・複数法人・事業所の間で「連携体制」を構築した場合、可視化・共有できる仕組みを整備。
・業務連携やスタッフシェア、共同研修、災害時協力体制などの実績を記録・評価。
🔍 例:「合同オンコール体制」「法人横断のBPC計画作成」などの事例が評価対象に
第3段:実質的な一体運営へ(連携型法人など)
・複数の法人・事業所が、持株会社・連携型法人・グループ運営などで実質的に“統合”される形態へ。
・合同で採用・人事・財務・ICT運用を行い、経営資源の一元化・最適化を進める。
🔍 例:「介護版ホールディングス」や「運営統括法人」モデルの普及促進
・第一段階の「中核的な大規模法人」になることができれば経営が安定しそうですよね。そういう意味では地域No1の企業を目指すのはあり。今からでも遅くない!5事業所ぐらいやれば上位に食い込めそうだし。
・もしくは、第三段階でホールディングスっぽい感じになった時、そのトップのポジションを取る動きはあり。そのためには影響力を持つ必要あり!
③ 最新ニュース:補助金も現場へ
2025年2月で、訪問介護事業所などを対象に、小規模法人等の協働化・大規模化の取組の支援として最大200万円の補助がスタート。実際に制度が動き始めています。

まとめ
- 今は中小経営の淘汰期。大規模化・協働化は、国が強く推進する経営再編の流れ。
- 351億円の支援が制度的に整備され、現場への導入が本格化。
- 経営改善のためには処遇制度活用やICT導入、法人間連携は不可欠。
- リスク管理を行いながら、法人としての成長戦略を描けるかが鍵です。
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小規模法人にとって、これからの介護経営は「協働化」や「グループ化」といった視点なしには語れなくなってきました。しかし、具体的に「どこから始めたらいいか分からない」「そもそも今の規模で継続できるのか不安」という声も少なくありません。
私は現在、職員230名超の法人で役員を務めながら、複数の介護事業の運営・マネジメントに携わっています。そうした現場感覚と制度の両面を踏まえながら、大規模化・連携・M&Aの初期検討に関する個別相談を行っています。
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◎ 業界の転換期が目前に
① なぜ今「大規模化」が求められるのか?
② 政策の三段構え:支援の全体像
③ 最新ニュース:補助金も現場へ
まとめ