【訪問看護】医療保険を利用する場合の自己負担額まとめ|「年齢」「所得」「疾患の種類」

こんにちは、てっぺい(@teppei_bestlife)です。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。僕は沖縄県で訪問看護ステーションを7店舗経営しています(ステーション名はクラセル。ぜひHPも見てみてください)。

さて、訪問看護ステーションを運営していると必ず聞かれるのが「いくらかかるの?」という質問。病院だと受付があるので看護師さんやセラピストさんがお金の話をすることはないと思いますが、訪問看護だとそうもいきません。ご家族や本人、ケアマネさんから聞かれたら答えないといけません。で、その際に大事なのが「自己負担割合」です。が、これがややこしい。

介護保険であれば自己負担割合証があるのでシンプル。それに対して、医療保険利用時における自己負担額は、「年齢」「所得」「疾患の種類」「保険の種類(後期高齢者医療・国保・社保など)」によって異なってきます。

ということで、その違いをわかりやすく解説したいと思います。

目次
  1. 年齢別の自己負担割合
  2. 疾患・制度による自己負担の特例(小児慢性特定疾病・指定難病・自立支援医療制度)
  3. その他の知っておくべき制度(子ども医療費助成制度・母子・父子家庭医療費助成制度・重度心身障害者医療費助成制度・高額療養費制度)

①年齢別の自己負担割合

まずは年齢ですね。

年齢自己負担割合備考
0~69歳原則3割所得に応じて2割や1割もあり
70~74歳原則2割一定以上所得者は3割
75歳以上(後期高齢者)原則1割一定以上所得者は2割または3割

*75歳以上になると後期高齢者医療制度が適用となり、世帯収入や課税状況によって決まります。

所得区分自己負担割合概要
一般1割大多数が該当
一定以上所得者①2割所得の高い方(課税所得145万円以上など)
一定以上所得者②3割高所得者層

②疾患・制度による自己負担の特例

難病や特定の疾患がある方は、以下の公的制度を利用することで訪問看護の自己負担が軽減または上限設定されます。訪問看護でよく聞くのは小児慢性特定疾病・指定難病・自立支援医療(精神通院)制度ですので、この辺をまずは覚えておきましょう。

1、小児慢性特定疾病(以下「小慢」)に該当する場合

訪問看護費用も含めて医療費の自己負担が軽減されます。

◎訪問看護を含む医療費の自己負担:2割負担(通常3割→2割に軽減)
※さらに月ごとの自己負担上限額が設定されており、上限に達するとそれ以上の負担なし
※下記は全国共通の目安ではなく、一部自治体の基準です(松山市・大阪府ほか自治体HPより)。厚労省・自治体により表記が異なりますが、傾向は同じです。

所得区分月上限:一般医療併用月上限:重症・人工呼吸器装着
生活保護・非課税Ⅰ¥0–2,500¥0–1,000
非課税Ⅱ¥5,000
一般所得Ⅰ (年収約160〜370万円)¥10,000¥5,000
一般所得Ⅱ (370〜810万円)¥20,000¥10,000
高所得(810万円超)¥30,000¥20,000

小児の場合、子ども医療費助成がありますので、多くの場合、自己負担は実質0円となります。一度、訪問看護ステーションに支払った後、役所に行って、手続きをすれば戻ってくる仕組みです。

2、指定難病に該当する場合

厚生労働省が定める指定難病(全333疾患)の診断を受けた人などは「特定医療費(指定難病)受給者証」が交付され、訪問看護などの医療費助成が受けられます。

◎訪問看護を含む医療費の自己負担:1割負担(通常3割→1割に軽減)
※さらに月ごとの自己負担上限額が設定されており、上限に達するとそれ以上の負担なし(下表参照)

所得区分月額自己負担上限額(一般)重症患者の上限
生活保護0円0円
低所得Ⅰ(市町村民税非課税、年金収入80万円以下)2,500円2,500円
低所得Ⅱ(非課税世帯)5,000円5,000円
中間所得(課税世帯:年収約370~770万円)10,000円20,000円
一定所得(課税所得145万円以上)20,000円30,000円
高所得(課税所得690万円以上)対象外対象外(※助成打ち切り)

3、自立支援医療(精神通院)制度

統合失調症、うつ病・躁うつ病などの気分障害、てんかん、不安障害、認知症、PTSD、薬物依存等、通院での治療継続が必要な方が対象。

◎訪問看護を含む医療費の自己負担:1割負担(通常3割→1割に軽減)
※さらに月ごとの自己負担上限額が設定されており、上限に達するとそれ以上の負担なし

世帯所得区分自己負担割合月額上限額
生活保護世帯1割 → 0円0円
非課税Ⅰ(年収≦80万円)1割2,500円
非課税Ⅱ(年収>80万円)1割5,000円
課税世帯(住民税<33,000円)1割5,000円
課税世帯(33,000~235,000円)1割10,000円
課税世帯(23.5万円以上)1割(重度条件)20,000円
課税世帯(23.5万円以上・通常)対象外上限なし(3割負担へ戻る)

まとめるとこんな感じです。

③その他の知っておくべき制度

1、子ども医療費助成制度(乳幼児・子ども)

対象:おおむね0歳~中学3年生(高校生まで対象の自治体もあり)
*保護者の所得制限がある場合も多い(東京都23区などは制限なし)

自己負担:無料(0円)または1回200円~500円程度
訪問看護も対象になりますが、念の為、事前に該当自治体へ確認してみてください。

2、母子・父子家庭医療費助成制度(ひとり親家庭)

対象:18歳未満の子どもを扶養している母子・父子世帯(または寡婦)
*所得制限あり(前年の所得が一定以下)

自己負担:無料または1割・月上限あり(例:1回500円、月上限2,000円など)
訪問看護も対象になるケースがありますので、事前に該当自治体へ確認してみてください。

3、重度心身障害者医療費助成制度

対象:身体障害者手帳(1~3級)、療育手帳(A判定)、精神障害者保健福祉手帳(1級)などの交付を受けた人
*一部自治体では所得制限あり(例:世帯年収600万円以下)

自己負担:無料(0円)または定額負担(1回500円)
*月額上限を設けている自治体もある(例:福岡市、札幌市など)
*医療保険での訪問看護が対象になるケースが多いですが、念の為、各自治体へ確認ください。

4、高額療養費制度

医療機関や訪問看護などで1ヶ月間(暦月)にかかった自己負担額が一定額(上限)を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。自己負担上限額は所得によって異なります。以下は70歳未満の例(1人あたりの上限)。

所得区分自己負担上限(月額)補足
年収約1,160万円~約252,600円+(医療費-842,000円)×1%上位所得者
年収約770万~1,160万円約167,400円+(医療費-558,000円)×1%高所得者
年収約370万~770万円約80,100円+(医療費-267,000円)×1%中所得者
年収~370万円57,600円一般
住民税非課税35,400円 or 24,600円低所得者層

この制度の使い方は2パターンあります。
①払い戻しを受ける方法(後から戻るパターン)
自己負担分を一度支払い → 後日、加入している保険者へ「高額療養費支給申請書」を提出
②事前に「限度額適用認定証」を取得する方法(負担が抑えられる)
患者側が事前に申請 →「限度額適用認定証」を提示 → 各回の自己負担が上限内に抑えられる
訪問看護ステーションではこの「認定証」の取得を案内できると親切です。

ちなみに、こういう利用者さんの場合に役立ちます。
・訪問頻度が高い(週3〜5回)
・点滴、人工呼吸器、中心静脈栄養などで加算が多い
・医療保険での利用が長期化
→ 月あたりの医療費が10万〜20万円を超えることもあり、高額療養費制度の活用が重要


以上です。訪問看護の自己負担額は、年齢・所得・疾患・制度利用の有無で大きく変わります。不安な方は、各自治体や医療機関の相談窓口に相談してみましょう。料金に関する関連記事はこちらになりますので、合わせてご覧ください。

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